» 2017 » 12月のブログ記事
旧友より ”檜の一枚板を探してるんだ” という相談があり
相談に乗ると何でも新しい和食の店を計画していてその看板ともなる
檜の一枚板のカウンターを作りたいとの事
そのサイズ なんと7mの600mm巾位!! これは中々手ごわいあいて
こんなサイズのもの持っているの 岐阜のあの人しかいないとおもって
早速中津川へ!
伊勢神宮 杣人(そまびと)としても有名な”南木曽木材産業”さんは
日本全国の檜や巨木を取り扱っておられ 私の知っている限りでは
一番の在庫をお持ちではないでしょうか
早速 拝見するためにお邪魔した数ある倉庫のひとつ
左上にわずかに出ている 人の頭が見えるでしょうか?
ご覧のとおり その人の身長は約1m70cmほどですから
ゆうに2mは超えている原木です
早速拝見しましたが これも縮尺わかりづらいでしょうが
それぞれ10m の巾は600mmぐらいから900mmのものもあります
個人の材木屋さんでこんな貴重なものを何枚も持っていらっしゃるのは
同じ材木屋として すごいとしか言い様がありません
一番の興味はそれぞれの値段でしょうが・・ まあ高級乗用車は買えますね
家が一軒かえる値段のものもありました(XX)
感動の出会い・・
さてその翌日は 今度はその友人の問い合わせていた業者の
紹介で伺った場所は ”奈良銘木協同組合”
こちらも 主に奈良、吉野地区の銘木が集まる市場です
その中でも選りすぐっていただいた 逸品
こんなに材料が集まる市場でも この3枚しかありません
8mから9mの巾600mm~800mm 素晴らしいの一言に尽きます
ここでご案内いただいたのは なんと日ごろお世話になっている”徳田銘木”さん
早朝出発したため 時間も余裕があるので
徳田銘木さんの工場へ伺うこととしました
奈良銘協から 車で約1時間 山間の小さな村ですが
ここに日本全国からの銘木が集まってきます
前出の南木曽木材産業さんは主に製材品を取り扱われていますが
徳田銘木さんはこのような変わった木材そのものを扱っておられます(まさしく銘木)
この冬の時期はまさしく 在庫仕込みのj時期
先日伺ったときよりずいぶん原木が山積みになっています
そして製材するのではなく このように水圧バーカーで 皮をむきます
こうすることで その前の白い表面の銘木が出来るのです
一通り徳田さんの工場を拝見した後 奈良(吉野)の森の見学に行きました
北陸の山と違い なだらかな山々が印象的です
古い歴史のあるところなんだろうと想像できます
そして森の手入れの方法も このように細く 伸ばす山の育成方法
柱を作る森の育て方なんだろうなとおもいました
そして最後に訪れたのは この森・・おそらく300年は超えているでしょう
こちらも人が見えますが これだけの大きさです
自然の偉大さ そしてこのようにしっかり人間の手で手入れをされてきたことに対する
我々日本人の木に対する愛着、敬意もよく伝わります
日本は木の文化とよく言われます
こういったところから 日本人のDNAに深く刻まれているのだろうなと
改めて思い返しました
この写真をご覧ください! 中々素敵な空間が出来上がっております
ここは福井でもなじみの深い金融機関の 商談室です
事務機器大手のイトーキ様からご相談いただき
ふくい県産材杉集成材でこのようなパーテーションが出来上がりました
また待合室のソファなども 杉集成材を利用したおしゃれな空間が出来上がりました
またこちらは お客様ま所有されている 森の木々を活用して
車庫を作らさせていただきました
よく見ると 必要な寸法がとりきれなかったのか
丸太の形が 残っています(専門用語で 影付きの材料になった)
そして最後は 県産材をいっぱい使った住宅をご案内します
3世代同居という 福井県でも中々珍しい住まい方ですが
最近の住宅仕様には珍しく 和室の多いしつらえとなっています
こういった階段材などもこのような杉の集成材を活用できました
実際に見てみると 杉のコントラストがあるため 安全に上り下りできそうです
このようにまだまだ活用の範囲は 広がりますね
先日は某建設現場へ現場見学会へ行きました
まだ公表前で具体的な情報については開示許可の確認取れておりませんので名前は伏せておきますが
世界的にも希少な展示館の建設工事です
福井県木材組合(ふくい県産材協同組合)として この建物に使用される 木材(集成材)を供給させていただきました
ふくい県産材協同組合メンバーはじめ県下製材工場が ラミナを製材し
そのラミナを 協同組合に設置している 乾燥機で乾燥させ
弊社のほうで 集成材に仕上げ出荷いたしました
同業同士で なかなか 協働して事業を行うことは出来そうでいて出来なかったことですが
ようやく 少しずつですが このような事業を通じ 協働して受注できるようになりました
このような取り組みが 今後も続いていければなと改めておもいました
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昨日インスタグラムで投稿した製材風景の画像で”何しているの?”というお問い合わせを多くいただきました
ありがとうございます! 早速ブログのほうで その詳細をお届けします!
お客様から ”切り株を使った子供向けの年輪パズル”が作りたい!
とご依頼をいただき 早速”マエダ木工”さんとコラボして製作に取り掛かっていたところ
製造過程で変わった製材方法が必要でしたので、
皆さんにもこんな製材方法もありますよと紹介したくてその部分だけインスタにあげました
さすがにそれだけじゃなにやっているかわかりませんよね(失笑)
ご依頼いただいた パズルの完成形に近い形がこちら↓!!
上の写真の斜めになっている部分をパズルにするそうですが
とりあえずここまでの加工を行いました
実はここに至るまでにも結構時間がかかっているんですよ
まずは 丸太の一部を チェーンソで切断
しばらく・・乾燥・・って言っても 半年は置いてあります
それでも 丸太の場合は まってくといって良いほど乾きません
葉っぱが付いていれば 葉っぱから放散しますので 乾くんですけどね
なので 少しでも乾燥を速めるために
丸太の中心部分をチェーンソを使ってこのように穴を開けます
あけるというよりも ほじくる!?という感じかな
こうすることで 結構乾燥が速まります
さらに軽量化 芯割れの防止にもなるんですよ
そしてこれからが 根気のいる作業です
これすごいでしょ↓
先日 木工作家さんの工房へお邪魔したときに教えていただいた
チェーングラインダー!
チェーンソーが入らないところもこれなら簡単に削ることが出来ます
これは中々の優れものです
そして この荒取り仕上げ用のグラインダーこれは結構メジャーですね
これで格闘すること 約3時間
したの写真のように綺麗になりました!
しかし おかげさまで 手がジンジンしてます(笑)
そして いよいよ製材
ここからが先日の投稿の部分ですが
元来製材はこのような木の向きで挽きます
しかし今回は 最初の完成写真をご覧いただくとお分かりいただけますが
木口を綺麗にそろえる必要がありますので
この写真のように 丸太を90度直交させて 製材をしているのです
これ考え方は単純なんですが 結構難しいんですよ
ちょっと自慢 (照)
でもこうやって考えると製材技術はまだまだ奥が深いものですね