昨日は原木市場の競り市日
ご覧ください! 良材ですねえ!! ちょっと見にくいけど隣に並べてある原木と比較しても
色もきれいなピンク色だし、 年輪の込み具合もなかなかです!(芯が丸太の中心じゃないのが残念ですけど・・・)
昨日の市場はこのような良材が結構な量が出品されていました
しかし・・・・・!!!
ご覧ください この原木の表面を 荒皮が剥げて、白太(辺材)がむき出しになって しかも青かびが点々と・・・
これは以前にも申し上げましたが これらは 『春伐り材』なんです(涙)
春伐り材は 春になって成長を始めた木々が、養分を含んだ水をしっかり吸い上げています
そうすると・・生態系の原理原則 この栄養満点の木材に カビは寄生するし 昆虫(キクイムシ等)は寄生するなど
木質素材という側面から・・一気に自然生態系の中の母なる海・・ならぬ母なる木々になってしまいます。
残念ながら これでは建築材料として加工したとしても その後もカビは付着したり、虫もよって来たり
またそれを避けようと 木材乾燥をさせるにしても木材の中には『秋伐り』材とは比較にならないぐらいの
水が含まれている為 乾燥するにしても大変な時間とコストがかかります
そんな理由のため・・せっかくの良材なのに 一気に市場価格は20%~30%は下落します
こんな材料を見て 我々同業者は『もったいないなああ・・・・』って嘆きます・・
ご覧ください 素晴らしい材料ですね!(競り落とさせていただきましたが)しかしこれも2割ほど安いんですよ
これでギリギリ(まあ遅いくらいかな)・・ 5月初旬に倒したそうです
なんでそんなもったいないことをとお思いになるでしょうが・・
これは制度上の問題もあります。実はこの木は土木工事の関係で伐らざるを得ない材料でした
土木工事はあくまでも予算で動くので季節は関係ありません。
さらには 土木工事の工事保障木の材価も 木材そのものの品質に問わず一律です
だから このように時期に関係なく出品されてしまうのです
もちろん伐採業者さんも この辺りの実態は分かっているのでしょう 泣く泣く出品しているのかもしれません
ついついこのネタになると 愚痴ってしまう私でした・・
切りがないので今日はここまで
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