先週 冬の合間の晴れの日 京都から大学の先生が福井にやってこられました
その目的は・・・ 足羽杉の現状を視察に・・だそうです???
足羽杉の現状? チョット意味が解らない??? 何を研究されたいのか???
何はともあれ 原木市場に行きたいとのことなので 私のホームグランド『福井県木材流通センター』へ
丁度市売りも終わった後でしたが 少し職員さんと一緒にお話を聞くことに・・
表日本の林業は短伐期(30年から40年)をサイクルとして 主に小径材(柱など)を生産する林業
が主力となっているが、その中でも良材を少しずつ伐採せずに残していたため、少しずつ蓄積しはじめ
いよいよ 60年上の林齢の原木が生産される時期がやってきたそうです ではこの大径材をどのように利用するかを
元々長伐期施業の地方である 福井県 (足羽杉の)現況を見ることで少し参考になるのでは
ということが大まかな趣旨の様です。
なるほど聞こえは良い、長伐期の良材をしっかり利用する・・・ かつては割角( 化粧柱、 和室造作材)に
この長伐期材(昔は長伐期といわず既に山が生育していて 大径材がごろごろしていたと思うが・・)が使われていたころの産地
をイメージされているのか・・・
それは全くの誤認識(XX)和室造作はじめ 化粧材なんてほとんど使われることはなくなりました
だから大径材の良材なんてほとんど出材なんかしませんし また出材されたところで使う用途がありません(TT)
そんなことだから 山の手入れ(枝打ち等)なんてはるか昔から行っていませんから 山は荒れ放題です
さらに今出材されている 原木のほとんどが 国の政策の机上の理論で推し進められている 予算消化のための間伐
そのため 荒れ放題の山の未整備の下級材の大径材ばかり出てきているのです
このような現状だから今行き場がなくでどうしようもないのですよこれをどうするかを 研究してほしいですね
まあそのための 視察だと思いますが・・・
一番簡単なのが 大手製材工場や 集成材工場が 国外材の製品を作ることをやめて
すべて国産材にすれば一気に解決ですよ・・・ と進言しましたが
それは 『外国産材』のほうが量の品質が安定しているから 大手メーカーは使いませんね・・・と一蹴されました
はなっから そんな考え方で始めているのでは 日本の森(日本の林業)は 変えられません
まあ残念な気持ちと 日本の大多数を占めてる零細の木材業者の明日はないなという諦めが漂ってしまいました
まあ業界のことはさておいて 私たちは目の前のお客様のために一生懸命頑張るだけですが・・