» 2012 » 10月 » 29のブログ記事

昨日は大瀧神社の鎮守の森にて 檜皮の採取の見学会がありました
展示会の真っ最中でしたが、なかなか見る機会がありませんので
少しだけ抜け出して見学させていただくことにしました

あいにくの雨模様でしたが 集合場所の大瀧神社には40名ほどの見学者が
関心の高さを表しています  では早速まいりましょう!!

旧今立町 特にこの大瀧地区は地元の方ならご存知 越前和紙の産地です
さらにこの大瀧神社は 日本で唯一”紙の神様”をお祭りしている神社で 地元の方々も
とても信仰にあつく このように森も整備されています

この神社の奥ノ院のさらに奥に檜の森があり、今回 大瀧神社の屋根の葺き替えのための
”檜皮”をこの森から採取する事になってそうです・・
というよりもようやく 採取できるような森になったということですね!!

奥ノ院に進むまでちょっとそこまで・・というわけにはいきません
一応参道なのですが かなりの山道です道中には”ゼンマイ桜のも名木” 

奥の紅葉を始めている桜がそうですが 春の桜の季節が一番の見ごろです

そうこうして初めての鎮守の森を見学していくうちにようやく奥ノ院に到着!!

ここで 福井の名木百選”大滝の大杉”を!!


さていよいよ  檜皮採取の現場へ!!
辺りはとても整備された 桧の林です  そこで厳選された2本の檜の木に集合

滋賀県から来られた 公益社団法人 全国寺社等屋根工事技術保存会はら派遣された
職人さんの説明をまず聞きました

これで 皮を剥いでいきます木製の バラ科の木を使用してまったくの手作りだそうです

早速スタート  私たちも皮むきはやっていますが、倒された木の皮むきでモット粗っぽいですよね
これはかなり繊細な皮の剥ぎ方です

こちらが師範の作業 あれよあれよという間に皮を剥いでいきます

ロープ一本でするするっと木を登って行きますすごいものです

見ているうちにものの15分ほどでこの様に鬼皮(いちばん外側の皮)がなくなってしまいました 

下では もう一人の職人さんが さらに皮を剥いでいます

これは使われない木の皮があります 
まずは 鬼皮は使えないので さらに一枚軽く剥ぎます
そうして長さを 25センチほどにそろえるそうです  一坪の檜皮を
作るのに 樹齢100年の檜が3~5本必要で 重さにして約150kGも使うそうですよ
大変な作業ですよね・・・   昔の人の苦労がしのばれます

鎮守の森から垣間見る 杉林・・・ 長い年月の森の営みを感じる事が出来ます

さて一足早く ふもとに降りると
下では 大工さんが チョンナ掛をしていました

昔製材機がなかったころ 切り出された丸太はこのようなチョンナと呼ばれる
カンナで 四角にかたどられていきました・・

この墨(輪郭)で 四角を作るのです

先ほどの 檜皮職人もそうですが  こちらの大工さんもまた職人です
リズミカルな作業には 少しも無駄がありません

越前市は まだまだ伝統文化が息づいています
私たちはこれからもこのような文化を大切にしていかないといけないですね

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