北陸地方の冬の独特な空です・・
寒い寒気は大陸から日本列島に差し掛かると 北西の風が吹き始め
暖かい日本海の海水面から どんどんと水蒸気が蒸発し
積乱雲とは言いませんが発達した筋状の雲が出てくるのです これがその切れ目
まさしく冬型の気圧配置
こうなりますと越前海岸沿岸は 横殴りの風と波しぶきが降りかかる
越前海岸の冬になります
”波の華”(波が海岸に打たれて泡が飛び散る様を波の華といいます)
はさすがに今日はないですが それでも激しい波ですね
そんな冬の越前海岸の漁港は 蟹のシーズン真っ盛りですが
しけが続くとなかなか沖に出られませんね
そんな漁港にあるこの建物が今回の話題です
荷捌き場といって漁船が到着した時に 獲れた魚たちを粗仕分けする作業場ですが
これだけ海に面しているため 本当に錆がひどく耐久性が著しく低下するそうです
だから 木造で作られることが多いみたいですね
実はこの荷捌き場は 弊社にて施工させていただきました
今から約10年ほど前の工事です 久しぶりに状態を確認させていただきます
使われている材料は ”県産杉の集成材” 私たちは10以上も前から
県産材利用を訴えています
やはり無垢の木材と違い 乾燥がすぐれているので
10年以上経過しても、材料の割れやねじれが生じていません
このような海岸沿いの厳しい環境の中では
材料の割れにより腐食が進みやすいと懸念されますが集成材ならその心配もありません
さらに 杉材ですが木材の耐久性は特に赤身材ですと檜よりも優れている場合もあります
しかしながら 木造軸組み工法では どうしても接合部を金物で補強することとありますが
その金物の耐久性が 不安材料でもあります
昔の人々は 金物なんてなかったわけですから 木で木を接合する匠を知っていました
しかし 日本の法律がその匠を否定するような仕組みになっているため
木造軸組み工法のいいところが無くなり このような金物に頼るがあまり
こうした 耐久性という部分に懸念が生じるようになります
せっかく国産の木材は 集成材や良く乾燥された木材であれば、
このような厳しい環境下にも十分耐える耐久性を有しているのに残念で仕方ありません
軒下の写真 はがれているのは、折半屋根の結露防止のウレタン断熱材
10年もたてばこのようにボロボロ・・ いかに耐久性がないかお分かり頂けると
思いますやはり これがあなたの家だったら・・・
思えばぞっとしますよね
暮らしを支える 住宅は デザインも
素材もやはり長持ちをするものでなくてはなりません
そんな意味でも 今回 やはり自然素材の耐久性の強さを実感しました
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